プロフィール

前芝尚子

前芝尚子ダンサー、振付、演出家。神戸生まれ。アメリカ合衆国ボルチモア在住。ハワイ大学演劇舞踊科卒。1991年から現在にかけて、田中泯、ベティ・ジョーンズ、シェリル・フレイハーティ、松井涁、リチャード・エマート、太田省吾、パク・ワヤン・ディビアに学ぶ。1996年以来、アメリカをベースに国内外で繰り広げる活動は幅広く、ダンス、演劇の分野で、オリジナル作品から戯曲の演出まで手がける。1997年から、文化、場所、記憶の接触から生まれる「displacement」をテーマに作品を発表。その作風は「カテゴリー を拒絶する」(ボルチモア・サン、2004年6月)「想像力に富む」「挑戦的な演劇的体験」(ホノルル・スター・ブルテン、1998年3月)と評される。

2002年に体と環境の境界線を探り、種々の分野、文化間の交錯の可能性を求めるべく、パフォーマンスラボ「KIBISM(キビズム)」を立ち上げる。空間、場所と体に対する深い好奇心から、屋内外を問わず様々な場所でパフォーマンスを行う。2003年、ワシントンDCのケネディセンター・ローカルダンス・コミッショニングプロジェクトから委任を受けて発表した「Trace」は、メトロDCダンス協会から音響の分野で最優秀賞を受賞。2005年から2006年にかけて、メリーランド州芸術協会、ボルチモア市芸術文化協会から、ソロパフォーマンスと振り付けの分野で個人芸術家奨励賞を受賞。同年、映像作家チャズ・マーシュとの共同によるマルチメディア作品「影の跡」を北米ツアー。12人のパフォーマーによる「パラフィン」は、2009年ベストダンスパフォーマンス賞をボルチモア市から受賞。

前芝尚子パフォーマンス近年ソロダンサーとしても、様々なジャンルのアーティストとコラボレーションしている。2004年に実験音楽祭のハイ・ゼロ・フェスティバルに多数の音楽家達に混じり、ただ一人のダンサーとして参加。2007年にポーランドの音楽家、ウラジミール・キニオルスキダリウス・マカルクとの即興共演による「Absence」で、 国際ニューメディア祭「Moving Closer」に参加。2010年には、チェコのタボールにあるセスタ(チェコ文化交流ステーション)に於けるアーティストレジデンスで、体に起こった感覚の移動可能性の実験を試みる。最も最近では、写真(山口理一他)とライブミュージック(Yoko K.)の接点を探る作品『光る魚』を「Modernity Stripped Bare: Undressing the Nude in Contemporary Japanese Photography」という展示の中にて踊る。

教育活動としては、ジョイ・オブ・モーション(ワシントンDC)、シェークスピアシアター(ワシントンDC)、Koフェスティバル・オブ・パフォーマンス(マサチューセッツ)、ルニヨンシアター・カンパニー(ヴァージニア)、ホノルルシアター・フォー・ユース(ハワイ)、シアター・オブ・幽玄(サンフランシスコ) 等で、ワークショップを行う。2005年3月には、ポーランド、ウッジにある国立映像テレビ演劇学校において、アーティスト・イン・レジデンシーを行う。現在タウソン大学演劇科助教授。毎年のプロジェクトの演出の他に演出、演技、体の動きを指導。